HOME > お知らせ・コラム一覧 > 【薬膳コラム】ほうれんそう
<薬膳コラム>
2025年4月15日(火)
【薬膳コラム】ほうれんそう
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
ほうれんそうの季語は春ですが、
冬の方が美味しいともいわれています。
薬膳の見解からすると、
ほうれんそうは春向きで
あると思います。
春は肝の季節といわれています。
気温が上昇し、暖かくなるのは
ありがたいことですが、
春の陽気とともに、肝の気が上昇し、
乱れると、めまいやいらいら、
高血圧、不眠、精神不安、目の充血などの
症状が現れます。
ほうれんそう(食性食味/涼甘、帰経/肝大小腸胃)は、
臓腑組織を栄養し、精神活動を支える血を養います。
肝気の上亢を鎮め、胸部や心臓部の熱感を取り除きます。
お通じも改善します。根には身体を潤す食能があるので、
よく洗って、根までいただきましょう。
血や津液を充実させることで、
気の上がり過ぎを抑えてくれます。
ほうれんそうは緑黄色野菜のなかでも
非常に栄養価が高く、豊富なβカロチンのほか、
ビタミンC、E、カリウム、鉄などを含有しています。
ほうれんそうはおひたしや胡麻和え
、炒め物やサラダなどに使われます。
我が家では、ほうれんそうを
フードプロセッサーでペースト状にした
緑色のスパイスカレーをよく作っています。
春は肝の気の流れをつかさどる
疏泄(そせつ)、血液の貯蔵と血流量の調整をつかさどる
蔵血(ぞうけつ)の機能を整えることが大事です。
緑黄色野菜や苦味のある山菜、香りよい食材
、柑橘類を摂りいれる、ウオーキングなど
無理ない程度で身体を動かすこともよいでしょう。
令和7年4月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子