HOME > お知らせ・コラム一覧 > 【薬膳レシピ】水菜と豚肉の油鍋 ~便秘の薬膳~
<薬膳レシピ>
2023年11月15日(水)
【薬膳レシピ】水菜と豚肉の油鍋 ~便秘の薬膳~
今月のテーマは水菜です。
私は関西出身で、水菜といえば
ハリハリ鍋を思い出します。
水菜の繊維質の食感から
ハリハリ鍋と名前の由来で、
水菜、鯨肉、お出汁とシンプルなお鍋です。
亡くなった父が好きで、
鯨肉が高級品になって
家庭料理でなくなってからも、
牛肉や豚肉を代用にしてよく食べていました。
今でも我が家では、水菜が出回る頃
(大量の束で売られています)には
よくハリハリ鍋をします。
今月は水菜を使って便秘の薬膳、
水菜と豚肉の油鍋を紹介します。
便秘にはさまざまな原因がありますが、
その一つの原因として挙げられるのが
生命エネルギーの「気」が不足することで
便を出す力がなく、力んでも
なかなか便が出ないというものです。
全身に栄養を行き渡らせ、
潤いを与える働きをもつ「血」が不足することで
便が乾燥して硬くなり、コロコロの便になります。
気血両方の不足を併せ持つ方が多いようです。
気血を補い、便通の良い食材を選ぶことが大事です。
水菜は、便秘の改善によく、
水分代謝に働きかけます。
そして水菜は緑黄色野菜の仲間で
β-カロテンが豊富で抗酸化作用があります。
豚肉は、気血を補い、
体内を潤し、乾燥の便秘に良いです。
まいたけは、便通を促し、
生命エネルギーの「気」を補います。
ごま油も大腸に潤いを与え便通を促し、
複数の抗酸化物質を含み生活習慣病を予防します。
ねぎは、気血の巡りを良くします。
にんにくは、消化器官を温め、
機能性分のアリシンは、血行促進によいです。
通便、益気養血
【材料2人分】
水菜 2束(1束200g)
※多いようでしたら、減らしてください。
豚バラ肉 200g
まいたけ 1パック(100g)
白ネギ 1本
にんにく 2片
ごま油 大さじ3
出汁 150cc
醤油 大さじ3
みりん 大さじ2
【作り方】
①水菜5cm、白ネギは斜め切り、まいたけはほぐす。
にんにくはスライスし、豚バラ肉は5~6cmに切る。
なべに水菜、白ネギ、まいたけを入れ、
その上に豚バラ肉をのせる。
出汁、醤油、みりんをいれる。
②フライパンにごま油大さじ3とにんにくを炒める。
香りたちきつねいろになったら
火を止め鍋に入れ、鍋の蓋をして火にかける。
豚肉に火が通ったら出来上がり。
水菜は煮込まないように
シャキシャキ感を感じて食べてください。
お味が頼りないようでしたら、
お好みのポン酢を足してください。
食材 | 性味 | 帰経 | 効能 |
水菜 | 平/辛 | 肺 | 利水、通便、化痰、補肺 |
豚肉 | 微寒/甘鹹 | 脾胃腎 | 滋陰、補腎、潤燥、益気、養血、消腫 |
まいたけ | 微温/甘 | 脾 | 補五臓、益気、通便 |
ごま油 | 涼/甘 | 大腸 | 潤腸、通便、解毒、生肌 |
ねぎ | 温/辛 | 肺胃 | 解表、散寒、理気、開胃、袪痰、解毒 |
にんにく | 温/甘 | 脾胃肺 | 温中、散寒、解毒、消腫、止咳、 化痰、宣窮、燥湿 |
薬膳食典 食物性味表 第2版
栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師
野田知子