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<薬膳コラム>
2023年5月15日(月)
【薬膳コラム】新じゃがいも
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
新年度が始まって、疲れがでる時季です。
慣れない環境で緊張しすぎたり、
ストレスを感じたりすると、
肝の疏泄作用がうまくいかず、
気鬱になってふさぎ込んだり、
いらいらしたり、それが脾胃まで影響が及ぶと、
食欲不振や消化不良、吐き気やげっぷ、
おなかのはり、腹痛、下痢や軟便、
便秘などが起こりやすくなります。
仕事や何かに神経を集中し、気を張り過ぎて、
食事がのどを通らないという経験もあるかと思います。
そんなときこそ、自炊する時間が惜しいなんて思わないで、
近くのスーパーに寄ってみませんか。
好きな食べ物が見つかるでしょうし、
店頭には新じゃがいもが並んでいます。
じゃがいもの食性食味は平甘、
その帰経は胃大腸で、気を益す、
消化吸収をつかさどる脾の機能を健やかにする、
胃の働きを正常にする、
中焦(みぞおちからへそまで、脾胃を指す)を
調える作用があるので、
弱ったおなかを元気にしてくれるはずです。
今の季節に採れるじゃがいもは皮が薄く、
軽くこすれば皮をそぎ落とせますし、
きれいに洗って皮をむかずに調理してもいいですね。
おなかが少し満たされたら、
趣味や自分の好きなこと、やりたかったことを楽しんだり、
美しい新緑や花々を眺めながらお散歩したり、
気の置けない人と話したり、
ストレスを解消する時間を作りませんか。
食事では、気の流れをよくする紫蘇、
たまねぎ、ピーマンやオレンジ、
グレープフルーツなどのかんきつ類、
ジャスミン茶などを意識して摂るのもよいでしょう。
2023年5月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子