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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2022年6月15日(水)

【薬膳コラム】はとむぎ

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。

 じめじめとした梅雨の季節がやってきました。
外界の湿気が邪となって、身体のなかまで侵襲すると、
むくみや重だるさ、皮膚疾患、食欲不振、
嘔吐、軟便、下痢などが起こりやすくなります。



湿気が多く、蒸し暑くなるこの時期には、
はとむぎのお茶を愛飲しています。


 はとむぎは中国最古の薬物書である
神農本草経のなかに、身体を軽くし、気を益し、
無毒で長期服用が可能な上品(じょうほん)
として収載されています。


殻のついたはとむぎは煎って茶として飲用されたり、
化粧品原料に使われたりしています。
はとむぎの殻や種皮を除いた種子がヨクイニンで、
大粒で白色、充実したものが良品です。


ヨクイニンには身体にたまった余分な水分をにじみ出させて
お小水で排出する、消化吸収をつかさどる脾を健やかにする、
下痢を止める、湿を除き関節痛を治す、熱を取り除く、
排膿する働きがあります。



ヨクイニンからエキスを抽出した製剤は
漢方を扱う薬局で販売されており、
ウイルスが感染して現れるいぼの
青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)、
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)に有効と、
皮膚科で処方されています。



粒状のヨクイニンは穀物としても販売されています。
一晩、水に漬けて茹でて使います。圧力鍋の玄米モードで
炊くと柔らかくなります。米と一緒に炊く、
スープや和え物に加えるなど、淡泊な味なので、
調理法に応用が利きます。他の雑穀と比較すると、
たんぱく質が多めで栄養価が高く、美肌の面でも注目の食材です。

 


 2022年6月15日

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子