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<薬膳コラム>
2022年4月1日(金)
【薬膳コラム】花祭り
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
4月8日にはお釈迦様の誕生を祝う
花祭りという仏教行事があり、
灌仏会(かんぶつえ)とも呼ばれています。
本来は陰暦なのですが、
今は陽暦4月8日あるいは
月遅れの5月8日に各地のお寺で
行われています。
お釈迦様の誕生の時、
竜王が香水を降り注いだという伝説に由来し、
花御堂を造って、そのなかに仏様を祀り、
ひしゃくで甘茶をかけて祝います。
子どもが保育園児だった頃の花祭りの行事では、
年長さんが張り子づくりの白い象を曳いて
列になって園からお寺まで歩いていました。
帰宅後、いただいた甘茶のティーバッグを煮出して
親子で分け合って飲むと、
慣れたジュースの味とは異なる
独特の甘みのある美味しさでした。
アマチャは9月に葉や枝先を採取し、
一旦乾燥させたものに水をしみこませた後、
揉んで乾燥させると、茶葉のようになります。
その甘さはフィロズルチンという成分によるものです。
アマチャは日本薬局方にも収載されている生薬で、
矯味料や甘味料、口腔清涼剤などにも用いられています。
アマチャはヤマアジサイの甘味の強い変種です。
ヤマアジサイやその変種でもあり
アジサイの原種でもあるガクアジサイによく似ています。
写真は2018年6月、特別公開されていた
建仁寺塔頭寺院霊源院甘露庭で撮ったアマチャです。
2022年4月1日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子