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<薬膳コラム>
2021年12月15日(水)
【薬膳コラム】海老
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子です。
皆様は海老といえば、何が思い浮かびますか。
イセエビ、ボタンエビ、クルマエビ、バナメイエビ、
ブラックタイガー(ウシエビ)、サクラエビ、
シロエビ(シラエビ)・・・、他にもあるかと存じます。
種類が豊富なので、調理法もいろいろありますよね。
私にとっての海老は故郷でとれるアマエビ
(正式名称はホッコクアカエビ)です。
新鮮なものを刺身にして、頭部は捨てずに味噌汁にします。
刻んだ葱をたっぷり入れると、身体が温まります。
海老は温性の食材で、冬の影響を受けやすい腎を補い、
陽気を補って臓腑組織を温めます。
足腰の冷えや痛みのある時に取り入れるとよく、
食欲不振の時には胃の生理機能を正常にして食欲を促し、
産後の母乳不足をも解消します。
強い抗酸化作用のあるアスタキサンチンは
殻に多く含まれるので、私は食べるようにしています。
美しい色映えの海老はおせち料理を格段に豪華にしますよね。
海老は腰が曲がり長いひげを持つ、
いわば海の老人、長寿の象徴です。
膳を華やかにするだけでなく、おせちの海老には
一緒に新しい年を迎える者たちが健康で
長生きできますようにという願いが込められています。
これも先の薬膳の作用を振り返ると、こじつけとは思えませんよね。
今年もコラムをお読みくださいまして、
ありがとうございました。
では皆様、よいお年をお迎えくださいますよう、
お祈り申し上げます。
2021年12月15日
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子