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<薬膳レシピ>
2021年11月15日(月)
【薬膳レシピ】豚肉と白菜のミルフィーユ鍋 胡桃入り味噌出汁~冬の寒さの養生~
立冬を迎え、季節は冬に入りました。
冬に影響を受けやすい五臓は『腎』です。
『腎』は生命エネルギーの源(精)を貯蔵していて、
肺からの空気を受け取り、呼吸に関連したり
水分代謝の中心的役割の存在です。
『腎』は、冬の寒さに負担がかかりやすく、
冷えて不調をきたすとむくみ、足腰のだるさ、
頻尿、耳のトラブル、白髪、抜け毛と
老化に繋がる症状が出やすくなります。
体を温める料理は鍋、冬といえば鍋の季節です。
今月のテーマの白菜は鍋に欠かさない野菜のひとつで、
白菜を使った鍋料理、豚肉と白菜のミルフィーユ鍋
胡桃入り味噌出汁を紹介します。
胡桃は、温性で腎の働きを助けます。
腰痛、足腰の衰えによいです。
豚肉も腎の働きを助け、アミノ酸スコア100の食材で
疲労回復によいです。
白と黒のキクラゲは、白キクラゲは皮膚の乾燥によく、
女性に不足しがちなビタミンDが豊富で、
黒キクラゲは免疫力を高めます。
白菜は、消化器系の働きをよくし、水分代謝を促します。
味噌は、お腹の冷えによく、生姜は寒さを散らします。
トッピングの柚子皮は、気血の巡りをよくします。
とても美味しいお出汁なので鍋の最後の〆に
消化の良い雑炊やうどんをお勧めします。
補腎益精
【材料2人分】
豚肉 230g
白菜 1/4個
白キクラゲ 5g
黒キクラゲ 5g
柚子皮 1/2個分
<鍋だし>
胡桃 50g
味噌 90g
(塩分の少ない米味噌の分量ですので、
各自ご加減してください)
酒 50g
みりん 50g
醤油 大さじ1
スキムミルク 大さじ2
(なくてもよいですが、コクが出ます)
生姜 20g
にんにく 1片
出汁 700cc
【作り方】
①鍋だしつくり
胡桃は、フードプロセッサーでよく擦る
( 粗いと舌触りが悪くなります)
鍋に酒、みりん、出汁を入れて火にかけ沸騰したら、
すりおろしたにんく、生姜、醤油、味噌、
スキムミルク、胡桃を入れて味を調える
②白菜と豚肉を交互に重ね、食べやすい大きさに切り、
鍋に縁から隙間なくしきつめる。
③白黒キクラゲはぬるま湯に浸けて戻し、
戻ったら水洗いをしてひとくちに切り、
鍋の真ん中に詰める。千切りにした柚子皮を上に散らす。
④鍋に鍋だしを加えて火にかけて、お召し上がりください。
食材 | 性味 | 帰経 | 効能 |
胡桃 | 温/甘 | 肺腎 | 補腎助陽、強腰膝、斂肺定喘、潤腸通便 |
豚肉 | 平/甘鹹 | 脾胃腎 | 滋陰、補気、補腎 |
白キクラゲ | 平/甘渋 | 肺脾腎 | 滋陰、潤肺、益胃、生津 |
黒キクラゲ | 平/甘 | 肺脾大腸肝 | 補気、養血、潤肺、止咳、止血 |
白菜 | 平/甘 | 胃大腸膀胱 | 清熱、除煩、健脾、利水、通便 |
味噌 | 温/甘 | 脾胃心腎 | 補中、益気、健脾、止嘔、止瀉、活血、解毒 |
生姜 | 温/辛 | 肺脾胃 | 散寒、解表、降逆、止嘔、化痰、解毒 |
柚子皮 | 温/苦辛 | 肺脾肝 | 化痰、消食、理気、止嘔、解魚毒 |
薬膳食典 食物性味表
レシピ担当:栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師
野田知子