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<薬膳レシピ>
2021年9月15日(水)
【薬膳レシピ】里芋のしんじょう無花果ソース添え ~初秋の養生~
今年の夏は雨の日が多く、
暑さと湿気で体には厳しい環境でした。
9月に入ってもむくみやだるさの症状が残りがちです。
むくみやだるさは、消化器系が弱り、
水分代謝の機能の低下から出る症状です。
今月のテーマの里芋は、弱った消化器系を整え、
水分代謝の低下で生じた痰(病理産物)の
かたまりをやわらげ、取り除きます。
食物繊維も豊富で便秘にも期待できます。
マッシュした里芋に、乾燥を嫌う秋の五臓『肺』の
機能を補うチーズを入れて里芋しんじょうを作ります。
そして、赤ワインで煮詰めた、
無花果のソースを添えます。
初秋の果物無花果は、肺を潤し、
胃腸を整え、咳止め、のどの痛み、
便秘に効能があります。
赤ワインは滞りがちな気の巡りを良くします。
付け合わせのアスパラガスは、
疲労やむくみに効能がありますが、
初秋に不足しがちである体に
必要な水分を補い、体を潤します。
洋のようで和のテイストの、里芋のしんじょう
無花果のソース添えを初秋の養生にお勧めです。
化痰、補陰、便通、理気
【材料】2人分
里芋 200g(皮付き)
カマンベールチーズ 25g
片栗粉 大さじ1~2
無花果 3個
赤ワイン 200ml
バルサミコ酢 小さじ2
はちみつ 小さじ1
醤油 小さじ1
アスパラガス 1/2束
塩
八方出汁 今回は、出汁10:醤油1:みりん1の割合
揚げ油
【作り方】
①里芋の皮をむき米のとぎ汁で柔らかくなるまで湯がく。
湯がいた里芋を八方出汁で15~20分煮る。
煮た砂糖もをざるに上げ、温かいうちにつぶす。
片栗粉は里芋のかたさで調節する。
少し冷ましてからカマンベールチーズを入れて丸める。
丸めた里芋を油で揚げる。
②無花果は皮をむいてざく切りにして、
赤ワインを入れて中火で10分ほど煮詰める。
半量ぐらいになってから、バルサミコ酢、はちみつ、
醤油を加えてさらにとろみがつくまで煮詰める。
③器に、無花果のソースを敷き、その上に里芋をのせて、
湯がいたアスパラガスを添えて出来上がり。
食材 | 性味 | 帰経 | 効能 |
里芋 | 平/甘辛 | 脾胃 | 和胃、調中、化痰、消腫、軟堅、解毒 |
無花果 | 平/甘 | 肺脾胃大腸 | 潤肺、止咳、開胃、止泄痢、利咽、通便 |
チーズ | 平/甘酸 | 肺肝脾 | 補肺、補陰、止渇、潤腸 |
アスパラガス | 微涼/苦甘 | 肺脾 | 補気、滋陰、生津、清熱、利水、止咳 |
赤ワイン | 温/甘酸 | 心肝脾 | 理気、疏肝、解鬱、安神 |
薬膳食典 食物性味表
レシピ担当:栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師
野田知子