HOME > お知らせ・コラム一覧 > 【薬膳コラム】ズッキーニ
<薬膳コラム>
2021年8月15日(日)
【薬膳コラム】ズッキーニ
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。
残暑お見舞い申し上げます。
お盆は先祖の霊をお迎えして供養する、日本の古くからの習わしです。
これに合わせて休みを取り、帰省したり、
家族が集って食事やレジャーを楽しんだりするのが一昨年までの常でした。
新型コロナウイルス感染症が終息しないうちは、
今年も自粛モードにならざるを得ないようですね。
いつか会える時まで、元気でいましょう。
8月7日に立秋を迎え、暦の上では秋です。
これから気温は徐々に低くなり、空気が乾燥してきます。
夏の暑熱がまだ残ったまま、秋の乾いた燥の気が加わる
この時季を温燥といいます。
ズッキーニは緑黄色野菜のかぼちゃの仲間ですが、
淡色野菜に分類されています。カロリーが低く、
βカロチン、ビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウムが豊富です。
日本で食べられるようになったのは1980年代頃、
比較的新しい野菜です。ズッキーニはきゅうりを
一回り大きくしたような細長い緑色のものや黄色のもの、
小さなかぼちゃのような丸いものもあり、料理を彩りよく仕上げられます。
ズッキーニは身体の余分な熱を取り除く、
身体に必要な水分を生み出す、肺を潤す、
そしてお小水が出にくい、頻尿、排尿痛など
泌尿器の症状を改善する働きがあります。
暑気あたりや軽い口渇、乾燥した秋の気が邪となって
人体が侵されて起こった鼻やのどの乾燥、咽頭痛、
から咳、しゃがれ声などによいとされています。
ズッキーニは温燥の季節にふさわしい食物だとは思いませんか。
身体を冷やす寒性の食物なので、夏の名残が消えて涼しくなったら、
控えめにするとよいでしょう。
2021年8月15日
薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子