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<薬膳レシピ>
2021年6月15日(火)
【薬膳レシピ】小豆のキーマカレ―風 ~梅雨時期の薬膳~
梅雨時期に入りました。
例年よりかなり早く梅雨入りした地域もあり、
気候の変化は、私たちの体に影響を与えています。
梅雨時期に負担のかかりやすい五臓は『脾』です。
『脾』は、胃腸をはじめ消化器全般をコントロールしています。
湿気を嫌い、消化器系の機能が不調をきたし、
消化不良や食欲不振、疲れやすいといった
症状が現れやすくなります。
また『脾』は、水分を運ぶ役割もあるので、
水分代謝が不調になるとむくみの症状もでやすくなります。
そして、雨が降る日々が続くとじめじめとし、
気分もうつうつとなり、またそれが『脾』の機能の低下に
繋がることになります。
今月のテーマの小豆を使って、
小豆のキーマカレー風を紹介します。
小豆は、『脾』の不調の原因になる身体の湿を取り除きます。
牛肉、米、人参は『脾』の働きを助けます。
玉ねぎは胃の不快感によいです。
クミンは、消化不良や食欲不振の効能があり、
玉ねぎとクミンは滞りを解消し、
巡りをよくすることで水分代謝の働きがよくなります。
スパイシーなクミンでうつうつした気分も発散します。
クミンライスはクミンシードを用いて
米と炊き上げる作り方がありますが、
レシピでは、炊き立てのご飯にバターと
クミンパウダーを混ぜて簡単にしています。
健脾利湿
【食材】 2人分
小豆 60g(煮て150g)
牛ミンチ 100g
人参 50g
玉ねぎ 150g
生姜 1片
にんにく 1片
カレー粉 大さじ1
はちみつ 大さじ1
ケチャップ 大さじ1
小豆の煮汁または水 150ml
塩、胡椒 少々
サラダ油
《クミンライス》
ご飯2膳分 300g
クミンパウダー 少々
バター 大さじ1
【作り方】
① 小豆を軽く洗う。鍋に小豆と水を入れ
火にかけ沸騰したら水を捨てる。
再び鍋に水を入れ小豆を煮る。
はじめは強火で、沸騰したら弱火にして30~40分煮る。
柔らかくなったら火を止め、
小豆はざるに上げて、煮汁と分ける。
*市販のもので砂糖を加えていないゆで小豆でも結構です。
② 玉ねぎ、人参は細かく切る。にんにく、生姜はみじん切りにする。
フライパンに油を入れ、みじん切りにしたした生姜とにんにくを炒める。
香り立ってきたら、玉ねぎと人参も炒める。
牛ミンチを加えて全体的に炒める。
③ カレー粉入れて小豆と小豆の煮汁を入れ
弱火で15分煮る。水気がなくなります。
はちみつ、ケチャップを加えて
塩こしょうで味を整えて出来上がり。
④ 炊き立てのご飯にバターとクミンパウダーを加えて
混ぜ合わせてクミンライスにする。
【食材】 | 【性味】 | 【帰経】 | 【効能】 |
小豆 | 平/甘酸 | 心小腸 | 利水、滲湿、清熱、解毒、消腫 |
牛肉 | 平/甘 | 脾胃 | 補気、健脾、補血、強筋骨 |
米 | 平/甘 | 脾胃 | 補中、益気、健脾、和胃、除煩、止渇 |
人参 | 平/甘 | 肺脾肝 | 健脾、消食、滋陰、補血、明目 |
玉ねぎ | 温/甘辛 | 肺胃 | 和胃、降逆、化痰、理気、活血 |
クミン | 温/辛 | 肝胃 | 散寒、止痛、理気、調中 |
薬膳食典 食物性味表
レシピ担当:栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳茶師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師
野田知子