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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2020年11月15日(日)

【薬膳コラム】イチョウ 銀杏

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。


イチョウの木は日本各地で、自生したり植樹されたりしています。
秋のいつ頃でしょうか、通学路の途中にあるイチョウの木の下に
実が落ちていたのを目にしたことがあります。



食卓に上る銀杏(ぎんなん)と独特の匂いを放つその実が結びつかず、
素手で触るとかぶれる、果肉から固い殻に覆われた種子を取り出す
下処理に手間がかかると伝え聞き、大人になった今も銀杏拾いをした経験はありません。



イチョウの成熟種子である銀杏は別名、白果(はくか)、
中医学では収縮を促し、引き締め、漏れの症状を改善する収斂(しゅうれん)、
固渋(こじゅう)の効能を持つ収渋薬(しゅうじゅうやく)のひとつで、
粘っこい黄色の痰の激しい咳を止める定喘湯(ていぜんとう)などに配合されています。


銀杏には肺を潤す、喘息を鎮める、遺尿、夜尿を止める、
おりものを止める働きがあります。βカロチンやビタミンCも豊富です。
秋から冬への薬膳の食材に取り入れてはいかがでしょうか。
ただし毒性があるので、食べ過ぎないようにしてくださいね。


また、近年、イチョウ葉フラボノイド配糖体、
イチョウ葉テルペンラクトンを含む機能性表示食品が注目されています。
これらの成分は認知機能の一部である記憶力を維持するといわれているからです。
イチョウ葉にも毒性があり、商品化されたものはそれを除去しています。
ご自身で葉を摘んで煎じてのむのは、かえって健康を害するのでやめましょう。


2020年11月15日


薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子