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<薬膳コラム>
2019年7月15日(月)
【薬膳レシピ】水ナスの棗ソースがけ ~夏の暑さ対策~
夏の暑さ対策薬膳レシピとして、なすを中心に考えました。
なすは気温や湿度が高い時に体にこもった熱を冷まし、
湿度で弱りがちな消化機能を健やかにし、むくみに良いです。
今回は、私の住んでいます大阪南部の
特産泉州の水ナスを使ったレシピを紹介します。
農家さんが畑の片隅に植えて作業合間の水分補給に
食べられた水ナスは、水分量が多く、皮が薄くて
灰汁が少ないので生で食すると果物のようです。
くし型に切った水ナスに、ワインベースの
甘酸っぱい味の棗ソースをかけた水ナスの
棗ソースがけはいかがでしょうか。
夏の時期は汗を出して体の熱を発散しています。
薬膳では汗は津液(体に必要な水分)が変化したもと考えます。
汗が出ていくと、津液と共に気も消耗し夏バテになりやすくなります。
棗ソースでは、津液を補う生津の食材にレモンと水あめを、
棗は気を補います。また、夏の時期の寝苦しさには、
精神安定させて、不眠によいとされている
棗とワインを使いました。
水分量が多く傷がつきやすいので昔は流通が
難しかった水ナスですが、昨今朝採りを送ってくれる
農家さんがいますので、この夏一度ご賞味くださいませ。
【材料】
なす(水ナス) 1~2個
棗 100g
レモン 1個
水あめ 大さじ1
ワイン 50cc
【作り方】
①水ナスはくし型に切り、サッと水にさらしてざるにあげておく。
②棗は、一晩水に浸けて、種を取り除きブレンダ―にかける。浸け汁は使います。
③ワインを鍋に入れて火にかけて沸騰させてアルコール分を飛ばす。
棗、浸け汁、水あめを入れ中火で焦がさないように混ぜながら少し煮詰める。
④仕上げに1個分のレモンの絞り汁を入れます。
⑤お皿にくし型に切った水ナスを盛り付けて棗ソースをかけます。
【食材】
なす | 寒/甘 | 脾胃大腸 | 清熱、活血、利水、消腫、健脾、和胃 |
棗 | 温/甘 | 脾胃 | 補中、益気、補血、安神 |
レモン | 平/酸 | 肺胃 | 生津、止渇、清熱、解暑、安胎、化痰 |
水あめ | 温/甘 | 脾胃肺 | 補気、生津、緩急、潤肺、止咳 |
ワイン | 温/酸甘渋辛 | 心肝脾 | 理気、疏肝、解鬱、安神 |
薬膳食典 食物性味表
レシピ担当:栄養士、国際中医薬膳師、中医薬膳師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師
野田知子