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<薬膳コラム>
2019年7月15日(月)
【薬膳コラム】夏の暑さを乗り切るには
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。
毎日暑いですね。夏は一年のうち
最も気温が高くて湿気を伴う季節です。
夏の暑さは自然界において万物を
成長させるのに必要で、本来は人体にも
害はありませんが、それが激しすぎて
人体の抵抗力が弱まっていると、
炎熱、昇散の性質を持つ暑が邪になって
病気を引き起こすことがあります。
エアコンや扇風機を利用する、
日傘や帽子を使うなど生活上の 暑さ対策の他に、
薬膳の観点から食物を 選択することができます。
例を挙げていくと(一部重複あり)、
暑邪(しょじゃ)が侵襲し
こもった身体の熱を冷ますには
はと麦、小豆、豆腐、緑豆、きゅうり
冬瓜、なす、バナナ、わかめ、緑茶など
暑熱の不快感を取り払うにはいんげんまめ、
トマト、苦瓜、もやし、ココナッツ、
西瓜、パイナップル、メロンなど、
発汗によって消耗する津液(身体に必要な水分)を
生み出す、のどの渇きを癒すには豆乳、豆腐、
アスパラガス、おくら、きゅうり、冬瓜、トマト、
キウイ、ココナッツ、西瓜、パイナップル、
ぶどう、紅茶、緑茶などを取り入れてはいかがでしょう。
発汗によって気も消耗するので、
気を補ううるち米、 いも類などを、
湿度も高いと身体も湿をためやすく
食欲も減るので、湿を取り除く
さやいんげん、キャベツなど、
消化吸収の働きをよくする穀類、いも類や枝豆、
なすのような旬の食物もいいですね。
さて、日本中医食養学会編纂の新しくなった
「食物性味表」はお持ちですか。
今の体調なら、今日の天気なら
何を食べたらよいかがわかり、
薬膳を組み立てる 手掛りとなるので、
手元に置いて大いに活用し、
心身健やかでいましょう。
2019年7月15日
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子