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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2019年6月15日(土)

【薬膳コラム】瘀血(おけつ)をつくらない

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。


 前回(6月1日コラム「瘀血って知っていますか?」)、瘀血(おけつ)についてお話いたしました。
中医学では血が滞って起こった血行不良、血行阻害の状態を血瘀(けつお)、血瘀によって生じた病理産物を瘀血と呼んでいます。


 様々な病気に関わりがあるといわれている瘀血を予防するには、どのような食物を取り入れたらよいかを挙げていきます。
活血といって、血液の循環を改善する働きを持つ食物があります。黒米、紅麹、黒豆、エシャロット、クレソン、
ししとうがらし、たまねぎ、ちんげんさい、なす、菜の花、にら、パセリ、クランベリー、ブルーベリー、プルーン、
桃、カカオ、栗、いわし、うなぎ、かたくちいわし、鮭、さば、にしん、黒砂糖、サフラン、酢、ターメリック、
味噌、酒などがそうです。


 化瘀(かお)、袪瘀(きょお)といって、瘀血を取り除く働きのある食物もあります。紅麹、納豆、菜の花、
パセリ、ふき、れんこん、クランベリー、グレープフルーツ、さんざし、すもも、桃、カカオ、黒砂糖、サフラン、
酢などがそうで、活血と化瘀の働きを併せ持つものがあるとわかります。身体を温めるもの、
冷やすものがあるので、体質や症状によって選択しましょう。


 また、「気は血の帥(すい)」といって、気の巡りが良いと血の巡りも良くなります。
紫蘇、にんにくの茎などは気の巡りを良くする食物です。五味のなかでは辛味の食物が身体を温めて
気や血の巡りを良くするので、スパイスや薬味といわれるものも適度に摂りましょう。


 気が不足していては血もうまく巡らせることができないので、気を補う食物や血や気を
生み出すところである脾を健やかにする食物も必要ですね。米ややまいも、大豆などが代表的です。
これらを食事に取り入れるだけでなく、普段の生活習慣を改善し、病気を未然に防ぎたいですね。


2019年6月15日
国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子