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お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2018年10月15日(月)

【薬膳コラム】ねぎ 葱白

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。

秋も深まり、朝晩冷え込むと、温かい料理が恋しくなりますね。ねぎを鍋物の具材にしたり、
麺類の薬味に取り入れたりすると、一層、身体が温まります。ねぎには身体を温めて
邪を発散させながら取り除く、体内にたまった老廃物を解きほぐすように散らす、
消化吸収をつかさどるところを正常に活動させる働きがあります。


ねぎの白い茎の部分は葱白(そうはく)という名の生薬です。初期の風邪の比較的軽い発熱、
悪寒がみられる時に用いる方剤(葱鼓湯:そうしとう)は、この葱白と大豆を発酵加工した淡豆鼓(たんとうち)の
二つだけが配合されたものです。風邪のひきはじめにぞくぞくした寒けがある時、冷えや疲れなどで
風邪をひきそうな時、ねぎを多めに入れた温かいお味噌汁を飲んで、早めにお休みになるといいですね。
身体を温め、おなかの冷えを取る生姜を加えると、尚よいでしょう。


さて、食物は身体にどう作用するのか、食べることによって身体を温めるのか、
冷やすのかがわかっています。たとえば、ねぎ、生姜、シナモン、にら、にんにく、
海老、山椒などは身体を温める温性の食物にあたり、胡椒、唐辛子などは温性よりも
さらに身体を温める熱性の食物です。これら温熱性の食物は身体を温めるだけではなく、
内臓の働きや血液の流れをよくして、身体の動きや代謝を活発にします。


これから寒くなる季節には、温熱性の食物を取り入れましょう。ですが、何でも摂り過ぎはよくなく、
特に元々暑がりの方、脂っこいものを好む健啖家の方、冬でも比較的温暖なところで
お過ごしの方などは、ご自身の体調や環境に合わせて召し上がって下さいませ。

平成30年10月15日

国際中医師、国際中医薬膳師、薬剤師、紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子